2005年7月26日

7月にロンドンやエジプトのシャルム・エル・シェイクで同時多発テロが発生したことについて、西欧の捜査機関では、イスラム過激派が欧米の大都市で攻勢に出る前触れかもしれないという見方が出ています。特にアル・カイダらしく、政治的なメッセージを送ろうとしたことが注目されています。英国では、G8サミットが始まった日の犯行。エジプトではムバラク大統領の別荘があり、ブッシュ大統領やクリントン大統領が、中東和平会議のために訪れた町を狙い、しかも米国のライス国務長官がイスラエルに訪れた日を選んでの犯行でした。また、イラクでは一日に20人が殺される自爆テロは珍しくなくなってしまいました。特にアル・カイダが前回イスラエル観光客の多いエジプト北部のホテルを狙い、今回もシナイ半島を標的としたことからわかるように、アル・カイダはイスラエルをターゲットにしていることは間違いありません。

テロ組織と各国の情報機関、捜査当局の戦いは、どうしても捜査側が後手に回っているような印象を受けます。